2017年の手術実績

2017 年間症例数(執刀は全て私)
1.乳癌 : 363症例
2.乳管腺葉区域切除 : 54症例
3.葉状腫瘍 : 26症例(葉状腫瘍と鑑別が必要だった線維腺腫7症例を含む)

★今回は「1.乳癌」を紹介します。
*2、3は下記をクリックしてください。
2.乳管腺葉区域切除 「今週のコラム 115回目」)
3.葉状腫瘍 : 「今週のコラム 116回目」)

乳癌手術症例は(2016は295症例でしたが)2017は363症例と(300 overの)目標達成したことをご報告します。

○内訳
温存術 : 201
全摘術 : 154(同時再建は14症例)
その他 : 8(腋窩郭清、胸壁切除など)

◎分析
温存術では 全201症例の中で13症例(僅か6.5%)がリンパ節転移陽性で郭清していますが、殆ど(93.5%)がリンパ節転移陰性でした。(つまり、殆どがセンチネルリンパ節生検で終わっています。)
全摘術では 全154症例の中で66症例(43%)で腋窩郭清しています。

★ここで全摘の「郭清症例」を分析します。
○これには、最初から「リンパ節転移陽性(cN1 or cN2)」で郭清した症例と、「画像上転移陰性(cN0)」でセンチネルリンパ節生検を施行して陽性⇒追加郭清(これをSN⇒Axと表現します)の2通りがあります。

○前者(cN1/cN2)が48症例に対し後者(SN⇒Ax)は18症例であった。
1.「乳腺内の拡がり」が術式選択の最優先事項だとすれば、「全摘=乳腺内に広範囲に拡がること」が「リンパ節転移の確率が上がる」ことに繋がるといえる。
2. 当院では前医で「リンパ節転移があるから手術はできない(術前化学療法を強制)」されたが、「手術先行」を希望されて当院で手術を受けるケースが多いことがこの数値(cN1/cN2 48症例)の高さに表れている。

「(乳癌)手術患者さんの全国分布」

「東京都内の内訳」

2017年度実績公開時の田澤先生のコラムは下記をクリックしてください。
今週のコラム 114回目